シューシャイナーの真髄!世界で一足のパティーヌ・シューズ




良い靴さえ履いていれば、安物の服を着ていても何とかなる…とは靴愛好家の弁。たとえ服装がチープでも、靴が上等ならお洒落な格好に見えるのだとか。

これには愛好家ゆえの「誇張」も相当に含まれているものの、あながち間違っているとも言い切れない…のかな?日本において靴は消耗品とみなされがちで、そこまでこだわる人は全体からすれば少数派。洋服は上等なのに靴はヨレヨレ…という方も多い。そのため綺麗な靴を履いている方がいると、それなりに目を引きます。靴まで気を遣う人が少ないぶん、良い靴を履くだけで存在が際立つのかもしれません。

そして「良い靴」というのは、なにも高級品だけとは限りません。綺麗に手入れをされた靴なら、こなれた価格帯のものでも立派な「良い靴」といえるのではないでしょうか。特にシューシャイナーと呼ばれる専門家にケアを頼めば鬼に金棒。革靴の色艶が劇的に美しくなり、いつまでもベストコンディションをキープします。そのようにして大切に扱われる靴はもはや消耗品ではなく、正真正銘の「良い靴」です。

そして靴の色を染め直す「リファクト」という作業も、シューシャイナーの十八番。色褪せた靴を新品のような色に染め直したり、別の色に変えることまでお手の物です。一流の職人であれば、アンティーク仕上げの「パティーヌ」も見事にこなしてくれるでしょう。そこで今回は凄腕シャイナーとして名を馳せる「Ball Works」さんにパティーヌを依頼。シューリファクトの真髄ともいえる、渾身の出来栄えとなりました。



     
元の色はこちら。僕には似つかわしくない、渋〜いブラウン系のグレイジュカラーでしたが…   染め替えでイメージチェンジ…というか完全に別物。これ、ちゃんと履きこなせるだろうか(汗)



 
この鮮烈なカラーリングはBall Worksさんのアイデアによるものです。僕のアタマの中ではグリーン+ブラウン+ターコイズブルーにすることだけは最初から決まっていたものの、ターコイズブルーに関しては「サイド部分に少しだけ入っていればいいかな〜」という程度に漠然と考えていただけ。具体的なアイデアは固まっていませんでした。そこでBall Worksさんに丸投げして、職人さんの裁量におまかせすることに。結果は大・大・大・正解!!!ターコイズブルーがサイドからカカトまで大胆に入っているのには、正直ビビッた。しかもありきたりなグリーンではなく、黄色味のあるハンティング・グリーンのアンティークカラー。つま先のブラウンも瑞々しい色艶に仕上がっています。僕の考えていたイメージの1兆倍は美しい。プロフェッショナルの仕事と発想の素晴らしさを、心の底から実感させられました。



     
 トウ部分のブラウンも色気ムンムンの風合い。   アイレットや穴飾りの周りも完璧な仕上がり。



 



 



















 
    サルト銀座

Ball Worksさんの活動拠点はサルト銀座。服飾補修で知られる有名店の一角で、靴のケアを行っています。青山のストラスブルゴや神宮のB.R.SHOP、渋谷のユニオンワークスでも注文を依頼することができるものの、職人さんが常駐しているのは今のところサルト銀座だけ。

JR有楽町駅から徒歩7分、地下鉄銀座線の銀座駅から徒歩5分、地下鉄有楽町線の銀座一丁目駅から徒歩1分とアクセス良好。近くにルイヴィトン、シャネル銀座、カルティエ、ブルガリタワーに囲まれた2丁目交差点があるなど、銀座でもっとも華やかなエリアの一角にあります。

染め替えの料金は単色染めで15,000円から。今回の複雑なグラデーションカラーは約23,000円。とてもイケメンで紳士なシャイナーM氏と、可憐なシャイナー嬢のおふたりで活動されています。僕が訪ねたときにもデスク上に靴がズラリ!靴の山を前に奮闘していました。

もし複雑なグラデーションカラーで依頼するなら、Ball Worksさんのアイデアに委ねてみてください。これまでに培われた経験から、こちらの想像を上回るアイデアを示してくれるはずです。僕も今回、そのようにして大成功・大感激・大興奮。本当にありがとうございました。

公式サイトはこちらをクリック


Copyright (C) Niyagotch All rights reserved.