オービタのスパルタは、ワインディングマシンの凄いヤツ!


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ご覧ください、この動画↑

この動きがワインディングマシンの理想型です。

アメリカのオービタ社が開発した、このマシン。ご覧のように、最初の3秒間しかモーターが駆動しません。その後は慣性による勢いだけで、ユラユラと揺れながら自然にストップするという独創的な仕組みです。

しかも驚くべきことに10分か15分に1度しか作動しません。

つねにモーターが駆動してグルグルと回転し続ける、普通のワインディングマシンとは別モノ!このシステムが使用者にとっても、腕時計にとっても、マシン本体にとっても、メリットをもたらすわけです。

えっ?そもそもワインディングマシン自体がマニアには邪道だから、メリットを見出せない?
使わないときはゼンマイを巻き上げずに休ませてあげることが、時計マニアの常識…ですって?

そう、たしかに時計マニアには必要ないですよ。

自動巻きの不便さを「楽しさ」としてポジティブに脳内変換できる、マニア=マゾヒストには無用の長物です。でも、自動巻きなどの機械式を所有する人のすべてが、スキモノばかりとは限りません。たとえば…

■自動巻きを購入したものの、使わないと止まるので不便に感じる
■彼氏や旦那に自動巻きをプレゼントされて困っている


…という方は、我慢せずにワインディングマシンを使用しちゃいましょう。特に彼氏や旦那に自動巻きを押しつけられて「不便でイヤだわ〜」とお悩みのご婦人なら尚更でしょう。そもそも彼女や奥様に自動巻きなどという「面倒くさいシロモノ」を押しつけようという男性諸氏は…

ワインディングマシンも一緒に買ってあげて!



ただスイッチを押すだけと超シンプル!右巻き・左巻きを選択する必要もありません。



そこでプッシュしたいのが、今回ご紹介するオービタ社のワインディングマシン「スパルタ」

とにかく音が圧倒的に静かです。

前記したように、10分か15分(切替可能)にたったの3秒間しかモーターが作動しません。その間に「カカカカ…カチ」という微小な音がする程度。その後にユラユラと揺れている間はほぼ無音なので…

まず安眠の妨げになりません。

たとえば7時間ぐっすり寝ている最中に使用した場合、モーターが動いて微音を発しているのはMAXで126秒=2分ちょい。恐ろしいほど静かです。当然、駆動する機会がここまで少なくなると…

モーターへの負担も少なくなる

…のは言うまでもありません。いくらワインディングマシンは消耗品であるとはいえ、長く使えるに越したことはありませんので、その生命線であるモーターの負担が少なくて済むのは大きなメリット。

それも駆動時間が短いということは電池が長持ちします。

メーカーによれば、内蔵の電池で3年以上も使用できるそうな。ただし電池交換するには本体を代理店に送らなくてはならないのが面倒くさいのと、その間は使用することができないというデメリットがあります。

…とはいえ電池式だから電源コードいらずなのは嬉しい限り。

わずらわしいコードがなく、どこにでも設置できるというのは、本当に便利ですよ。



 
本体ごと代理店に送らないと、電池交換できないところがチト面倒くさい。



さて、ここまでの提灯記事で、「スパルタ」の音が静かなのは少しはご理解いただけたかと思います。電池も長持ちしそうな上に、邪魔なコードがないメリットも強調させていただきました。

でも、10分か15分に1度しか動かないんでしょ?ロクに働かないんでしょ?

そんなにサボッてばかりのワンディングマシンで、ちゃんとゼンマイが巻き上がるの?
…というアナタの素朴な疑問にお答えします、驚くべきことに…

巻き上げ効率の高さはトップクラス!

…というウソのような、本当の話です。

セイコーのキネティックですら充電できるほどの高効率です。ん?充電?キネティックって何?…と思われるので補足すると、セイコーのキネティックとは、身に着けているとダイナモ発電する腕時計です。

具体的には腕時計の中に振り子が入っており、それが腕の動きでスイングして発電を促すシステム。振り子のスイングが動力源になる…という点は、自動巻きの腕時計と同じです。

当然、ワインディングマシンを使えば充電できるはず…と思いきや、何十時間もマシンに掛けても普通はあまり充電されません。一般的なワインディングマシンの均一的な動きでは、キネティックの電圧が上がらないためです。

そこでキネティックを強制的に充電するには、腕で一生懸命に時計を振らなくてはならないのですが…

オービタの「スパルタ」ならノープレブレム!

キネティックの充電もお手のものです。つまり慣性と遠心力を巧みに利用した「スパルタ」の動きは、腕がスイングしたときの動作に限りなく近いということです。

腕時計に「無理なく」「効率的に」巻き上げることができます。



 一般的な機種と違ってフタがないから、このまま本体に載せるだけと超カンタンです。



つまりサボッてばかりいるのに、いい仕事をしちゃうわけです。他のワインディングマシンがアリさんのように一生懸命に働いているよりも、備蓄が稼げてしまうということは…

物凄く有能な「飢えないキリギリス」といえるでしょう。

しかもこのキリギリス、使い勝手もいいんですよ。なんせ大半のワインディングマシンについているはずの「フタ」がありません。

おかげで「いちいちフタを開けて、製品によっては中に手を突っ込んで、ようやく腕時計をセットして、今度はフタを閉めて」…という面倒くさい儀式がいらなくなりました。オービタのスパルタなら…

腕時計をセットしてスイッチを押すだけの手軽さ。

それも「右巻き」か「左巻き」かを気にする必要もないんです。一度に両方向へと巻き上げられるので、わざわざ巻き上げる方向を設定する手間もなし。頻繁に使うものだからこそ…

最小限の手数で使えることほどありがたいものはありません。

…というわけで、彼女や奥様に自動巻き腕時計を押しつけてしまいがちなマニア諸氏は…

オービタのスパルタも一緒に渡しましょ。

自動巻きなんて面倒くさくてサイテ――――…と、ボロカスにブチ切れられる、その前に。


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