ツボに入れば鬼神のサウンド!JVCのHA-FX1100


 


JVCのウッドイヤホン「HA-FX1100」でヘヴィメタルを鳴らすと、バスドラの高速連打が…

ドコ!ドコ!ドコ!ドコ!ドコ!ドコ!ドコ!

…ときっちり素早く鳴ります。レスポンスの良さがハンパじゃない!
テリー・ボジオの妙技だろうと、マイク・ポートノイの快速連打だろうと、ノープロブレム!

ドゴン! ドゴン! とドスの利いた低音域が、
ネメシスやターミネーターの如く追従してくる様には戦慄を覚えるほどです。

もちろん低音域のあまり鳴らないイヤホンなら、レスポンスの良いものは山ほどありますよ。でも低音域が豊かに出るイヤホンで、ここまでレスポンスの良いものは激レア。一般的に低音域が自慢のイヤホンというのは、バスドラの高速連打が…

ボニョ ボニョ ボニョ ボニョと鳴ってしまうものばかりですから。

低音域のレスポンスがトロく、団子のように歯切れが悪くて困る(怒)。これではメタルの疾走感が台無しです。HA-FX1100のような優れたレスポンスがなければ、戦力になりません。

しかもこのイヤホン、
低音域の豊かなタイプなのに中音域・高音域が埋もれないんです。

テクニカルなギタープレイや、張り裂けんばかりのハイトーン・ボイスが、低音域の陰に隠れてしまう心配もないのでご安心ください。そんなHA-FX1100で、ぜひとも聴いていただきたいメタル作品が…


 


ANGRAの歴史的コンセプトアルバム「Temple of Shadows」です。

このアルバムを聴くために生まれたイヤホンなのかと錯覚するほど、相性がピッタリ。豪胆な力強さと、多様なドラマが怒涛の如く押し寄せる本作の魅力を、あますところなく再現します。

一般的なイヤホンで鳴らすだけでもドーーーーンと迫力満点の作品ですが、

HA-FX1100で聴くとドワァーーーーーーーー!と大爆発する壮絶ぶり!
他のイヤホンのサウンドを帆船に例えるなら、HA-FX1100から聴こえるサウンドは原子力潜水艦です。

ノドを潰す前のエドゥ・ファラスキのブルータルな熱唱も、キコ&ラファエルの匠の技も、フェリッペ・アンドレオーリのブリンブリンのベースも、とにかく凄まじい勢いで迫ってくる。

アキレスのドラムスに至ってはズドドドドドドドドドドドドド!ときますからね。それをキャノン砲のような音で繰り出すHA-FX1100は、やっぱり尋常ではありません。

なによりアコースティックギターやパーカッションの生音が詰まった中盤以降は、笑いが止まらない!

HA-FX1100で聴くと、細かい音までいちいち気持ちいいんです。

特に「The Shadow Hunter」でのパーカッションの音の明瞭さは、尋常じゃない!

情熱的なスパニッシュギター、ヘヴィなディストーションサウンド、そしてアキレスの力強いビートが刻まれる中、パーカッションの音が埋もれることなく生き生きと響いてくれる。

それはカスタム系のイヤホンでも体験しにくいものでした。

高解像度がウリのCIEMといえども、大抵の機種はパーカッションの音が埋もれるか、ペラペラの音になってしまう。繊細な音を鳴らすことと、質感のある音を鳴らすことは別なのだということを、改めて痛感させられました。

さらに「No Pain For The Dead」では、アコースティックギターの振動がドテッ腹に響くかのように生々しい。「Sprouts of Time」に至っては、深い大密林に足を踏み入れたかのような神秘世界に誘われます。

とにかくお色気ぶりが異常ですよ。すべての音が生命力に満ちあふれ、すべての音が「歌声」と化す。

水もしたたる良い音です。他のイヤホンでは得がたい艶やかさ。

ANGRAのファンの方には絶対に聴いてほしいサウンドです。
そのあまりにもナチュラルな響きに、改めてHA-FX1100がウッドのイヤホンであることを実感します。

そんなHA-FX1100のウッディーな特色を、さらに別の角度から引き出すメタル作品が…


 


メタル界で最強のインテリ軍団・DREAM THEATERが、その細密な構築美を知らしめた「AWAKE」。
ウッドのハウジングと振動板のメリットが、マイク・ポートノイの超人的なドラミングで覚醒します。

ハイハットの音ひとつとっても上質です。チャキン チャキンと歯切れよく響く。

タム・スネア・バスドラはダカダカ!スカーン!ドゴン! …と心地良く引き締まった音。

自然な余韻を残しながらも余計な残響音がありません。

これです!この自然なタイトさこそが、ウッドの証。

馥郁たる余韻を残して音が“スッ”と消えるから、それぞれの音が喧嘩をせずに、上質なメリハリが生まれる。マイク・ポートノイの複雑怪奇なリックも明瞭に再現できるのは、ウッドの減衰特性があってこそです。

アルバムのオープニングを飾る「6:00」のドラミングを、HA-FX1100で聴いてみてください。

冒頭からカラコロカラァ〜ンとお色気ムンムン!いきなりテンションMAXですよ。
ビートが刻まれてからのスネアの響きはまさに芸術。バスドラのヘヴィネスは異次元です。

その音抜けとメリハリの良さといったらもう…。ウッドでない振動板では、絶対に不可能じゃないかと思えるほどです。ドラムスの音をこれほど艶やかに、心地よく、メリハリをつけて再生できるイヤホンが、他にあるだろうか。

もう一度、念を押します。
この音抜けとメリハリの素晴らしさはウッドでない振動板では不可能です。

ましてやHA-FX1100は高音域や中音域が綺麗に鳴るのに出しゃばりすぎないのがニクイ。

爆音にしても耳に刺さらないくらいです。

特にハイハットや他のシンバルの鳴り方が素晴らしい!

スネアやバスドラのやや陰からおごそかに鳴るところがきわめて自然に聴こえます。

いまやシンバルの音が“シャカシャカ”と主張しすぎる機種が多い中、この適切な音作りは本当にありがたい。
高音域の煌びやかさばかりを追求しがちな近年のハイエンド系イヤホンとは、毛色が違います。

それになんといっても圧倒的なダイナミズムという重装備があります。

アルバムの終章となる「Scarred」や「Space-Dye Vest」をHA-FX1100で聴けば、その壮大で重厚な描写力にただ圧倒されるばかりです。イヤホンとは思えないほど、空間表現がダイナミック。

ライバルはヘッドホンであるといっても過言ではありません。

そしてHA-FX1100のダイナミックな臨場感は、打ち込み系でも劇的なサウンドをもたらします。お勧めは…


 


FRANKIE GOES TO HOLLYWOODが一世を風靡した「Welcome to the Pleasuredome」です。

HA-FX1100で聴くと、メチャクチャ格好いい!

目の前にスピーカーがズラリと並んでいるような
バーチャルな音響空間と、サラウンド効果の高い音源が見事にマリアージュ。

効果音が右から左へ、奥から手前へと、縦横無尽に駆け巡る。
大ヒットを記録した超・超・問題作の「Relax」を聴いた日には、ノックアウト必至でしょう。

煌びやかなSEの波がシュワァーーーーーーーと押し寄せてくるのは快感です。

まるでソーダのシャワーにまみれているような気持ちよさ!

マッシヴに引き締まった低音域がブビ〜ン ブビ〜ンとスクリームするのも圧巻です。

とても30年前の音源とは思えないくらい、とびきり新鮮なサウンドに聴こえてくる。
どこまでも広大なワイドレンジと、卓越した空間表現がなければ絶対に不可能です。

パワフルに引き締まった低音域もやはりグッときますね。
ともすれば無表情になりかねない打ち込みの音に、熱〜いグルーヴを叩き込んでくれるのですから。

それにHA-FX1100の低音域は「レスポンスが速い」「力強く引き締まっている」だけに留まりません。

深く滑らかな低音域まで奏でることができます。それを証明するのが…


 


BILLY JOELの名作「An Innocent Man」
ウッドベースの深〜い低音域が、まるで地の底から滲みだしてきたかのように響きわたります。

レコード時代の温もりあふれる低音域が甦るかのよう。

思い起こせば中学生の頃、本作のCD盤の音を初めて聴いたときのガッカリ感は、今でも忘れません。聴き慣れていたレコード盤の音と比べて、色気もなければ素っ気もない。痩せこけたような音色に愕然としました。

それ以来、「An Innocent Man」をレコード盤に近い音色で楽しめるイヤホンを探し求めてきましたが、

苦節28年目にしてようやく願いが成就しました!

正直に白状しますと、過去にそのようなイヤホンと出会えなかったわけではないんです。
レコード盤の“ムワァ〜っ”とした、あのウォームな音色に近いイヤホンもチラホラありました。

ただそれらのイヤホンは総じて低音域のレスポンスが悪かった。

ジャズのような作品ばかりを聴くならともかく、大好きなメタルを聴くには恐ろしくスピード感が足りません。
複数のイヤホンをジャンルごとに使い分けるという手もありますが、不精な僕にはまず不向き。

そんな横着な僕の理想をすべて叶えてくれたのがHA-FX1100です。
低く、深く、包容力に満ちあふれた低音域を響かせながら、ロックやメタルでの反応力は一級品!

HA-FX1100の低音域の素晴らしさは、この変幻自在ともいえるチューニングの妙にあります。やわらかい低音域の欲しい音源ではソウルフルになり、レスポンスの欲しい音源ではとことん速くなる。これは何物にも変えがたい魅力です。

名曲揃いの本作の中でも「An Innocent Man」「The Longest Time」
「This Night」「Leave a Tender Moment Alone」が格段に味わい深くなります。

さらに生音のリアルさは、気味が悪いほど。指パッチンや手拍子の音が、恐ろく生々しく聴こえます。

当然アコースティックサウンドのライヴ感は異次元。

ウッドのハウジングや振動板との相乗効果か、木製の楽器とMAXレベルで相性がいいんです。たとえば…


 


ACOUSTIC ALCHEMYの「Reference Point」で、アコースティックギターとの相性の良さを実感。

オープングを飾るタイトルチューン「Reference Point」のリフからして、頬が緩みっぱなしになりますよ。
カラッと歯切れが良く、それでいながら温もりもたっぷりで、とにかく音が澄みきっている!

不快な淀みや歪みは皆無であるといっても過言ではないでしょう。

アラのない音で スカ―――――っと日本晴れです!まさにピーカン!
これはHA-FX1100の解像度が“ほどほど”だからこそ、元の音源のアラが目立たずに済んでいるのかもしれません。

正直、解像度が高すぎるイヤホンは、ガサガサとした音に聴こえがちで苦手です。

解像度が高すぎると元の音源の「録音状態のマズさ」までもが露骨にブラッシュアップされてしまったり、
構造上の問題から硬質でガサついた鳴り方をする傾向があるからです。

JH AUDIOの「Layla」くらい滑らかに鳴るイヤホンなら、高解像度であっても音にガサつきは感じませんが、
そうでなければ解像度は“ほどほど”のほうが僕には心地よく聴こえます。

そんなHA-FX1100のおかげで、聴き慣れていたはずの「Same Road,Same Reason」や「Caravan of Dreams」が想像以上にナチュラルな音に聴こえてきたのは新鮮でした。グリッサンドの音のひとつが、気持ち良すぎるくらい。

コードチェンジの際に“キュっ”と鳴ってしまう音までも心に響くレベルです。

HA-FX1100は、前に出るべき音はボンと出て、後ろに引っ込むべき音は適度に隠れてくれる。
さらに激しく鳴るべき音はより力強く、やさしく鳴るべき音は慈愛に満ちています。

ボン・キュッ・ボーンなメリハリが利いているので、演奏の緩急が自然に聴こえる。

そんなHA-FX1100と相性が良いと思えた作品を、僕の独断と偏見で幾つかピックアップしてみました。




 VAN HALEN
Balance
   TOP GUN
Original Soundtrack
一発目の「The Seventh Seal」の時点でド肝を抜かれること確実!こんなに重厚で音圧が凄かったのか…と。密閉性の高いクルマの室内で、カーステをガンガンに鳴らしたときのサウンドをイメージしてマスタリングした…というエディ・ヴァン・ヘイレンの言葉の真意を、HA-FX1100で改めて痛感させられました。それにあのシングルカット曲のギターサウンドって、じつはブライトで攻撃的だったんですねぇ…。 さすがにお金の掛かったサントラです。音源制作のレベルが高く、音質も空間表現も素晴らしい!HA-FX1100で聴くと、映画館ばりの音がします。とにかく骨太で、スケールが大きく、イケイケ&ドンドンのお祭りサウンド。30年以上前の音源とは思えないクオリティです。素晴らしい曲が目白押しの豪華盤ですが、メタラー的にはスティーヴ・スティーヴンスのギターインスト「Top Gun Anthem」が涙モノ。



 IMPELLITTERI
Screaming Symphony
   REBECCA
Poison
クリスのギターがギャンギャン唸りながら爆走したかと思えば、ロブの声は天を突き抜けんばかりに咆哮!普通のイヤホンで聴いても十二分に暑苦しいサウンドが、HA-FX1100でさらに汗まみれになります。「I'll Be With You」や「Rat Race」を聴こうものなら、ヘドバン必至!ドラムスのドコドコ具合も快感です。ギターがきわめてドライなトーンに聴こえるようになるので、バッキングの歯切れが気持ちいい! HA-FX1100は女性シンガーにもお勧め。NOKKOの個性的な歌声が、よりチャーミングに聴こえます。「Moon」のベースとスネアがビンビンに跳ね上がり、ビートが格段にアップ。「Nervous But Glamorous」もキレキレです。さらに「真夏の雨」は、本当にゾクゾクする。ちなみにこのイヤホンで聴くと、次作の 「Blond Saurus」の音が凄い!当時としては最高峰のサウンドプロダクションだったかも。



   
   
 STRATOVARIUS
Nemesis
   YOSUKE MIYAKE's S,B & LOUD
Orchestral Supreme
ベテランとは思えない、瑞々しくも躍動感あふれるサウンドが衝撃的!精緻なアレンジ、壮大な空間表現、圧倒的な音圧感のすべてが、HA-FX1100を通じてドカーンと炸裂すること請け合いです。ティモ・トルキ時代とは一線を画する、現代的な洗練美の極致。現体制のストラトヴァリウスにしか表現できない世界観が堪能できます。このイヤホンで「Halcyon Days」を聴こうものなら、トランスし過ぎて危険。   現代の作品でありながら、バッキングパートのレコーディングはトリオ編成の一発録り!その熱気と緊張感を再現するにはHA-FX1100のホットなサウンドが不可欠で、ただ小奇麗な音がするだけのイヤホンでは役不足です。電子楽器のストラトを変幻自在に唄わせる、三宅庸介氏の匠の表現力に脱帽。ジミヘン時代を想わせるフィーリングと、高度な技術に裏打ちされたモダンなテクニックの洪水が、脳髄を直撃します。



   
     
 JUDAS PRIEST
Painkiller
   FLIM AND THE BB's
New Pants
ジューダス・プリーストの存在を再びゴッドたらしめた神盤といえども、いまの時代に聴くと全体的に音が軽め。そこでHA-FX1100ならロブの悶絶ヴォイス、グレン&K.K.の鉄壁のツインリードを前面に押し出したまま、リズムセクションの音の厚みが圧倒的にビルドアップ!これまでに幾度となくリマスター盤がリリースされてきましたが、HA-FX1100で聴くことこそが「真のリマスター」といえるでしょう。   HA-FX1100の温もりあふれるサウンドは、ジャズやフュージョンにもピッタリ!サックスの音に艶と気品を与え、ベースとドラムスの音を躍動させ、ピアノやシンバルの音に嫌味がないからです。特に西海岸系のサウンドとも相性が良く、フリム・アンド・ザ・ビービーズの名曲「Dream Boat」を聴いた日には感涙モノ。リッピントンズやキラウエアにもお勧めですが、低音域を少し下げると絶妙に聴きやすくなります。




メタルから打ち込み系、アコースティック系からシンガー系まで楽しめる音色になっています。

それも万人受けするだけの無難な音でなく、とことん攻めた音。

…とはいえHA-FX1100は、あくまでも単一のユニットで鳴らすダイナミック型。
スペック面だけでいえば、HA-FX1100よりも優れたイヤホンは珍しいものではありません。

それこそBAドライバーを何基も搭載したタイプのほうが、表面上の解像度は遥かに上でしょう。

しかしツボに入ったときのHA-FX1100は鬼神のサウンドと化します。

とにかく音に気合いが入っているんです。すべてを蹴散らす勢いでドカ―――ンと熱い!
イヤホンが失いがちな「コンサートの躍動感」「ライヴの艶っぽさ」を補填して有り余るほどです。

ライヴやスタジオ練習で鳴らす音に近い雰囲気があります。
ギターのハイゲインアンプやベースの強烈な音圧感が、イヤホンの範囲内でよく再現されていますので。

もちろん他のイヤホンの音と比べると、HA-FX1100の濃厚な音圧とブリブリ感に違和感を覚えるかもしれません。しかしバンドで実際に鳴らす音を考慮すれば、これくらい濃厚な音のほうが自然に聴こえます。

だから聴いていて凄くウキウキする。ドラムスの打撃音がイカス!なんてもんじゃない。ヨナス・オストマン(誰それ?)のドラミングでさえ、コージー・パウエルが叩いているように聴こえる…といえば大袈裟か。

打楽器の音が平面的な響き方をするイヤホンも多い中、HA-FX1100の立体的な響きは際立っていますよ。
ちゃんと「丸い筒状をしたドラムスが鳴っているな!」と実感させてくれるんです。

音からイマジネーションする質感までもがリアルです。
ドラムヘッドのテンションや素材感でさえも、なんとなく想像できてしまうくらいに。

そんな唯一無二のサウンドの虜になると、もう手放せない。解像度が云々とか、数値的なスペックが云々などという細かい話は、ハッキリ言ってどうでもよくなっちゃいます。

そもそもライヴやセッションで、すべての音がクッキリ・ハッキリと聴こえることは、ほとんどありません。音がミックスされて化学反応が起こるからこそ、聴衆はその一体感やグルーヴ感に酔いしれていく。

HA-FX1100は、そんなライヴな臨場感を楽しむためのイヤホンです。原音を無機質にモニタリングするためのイヤホンではありません。

アーティストが魂を振り絞って放出する、その情念とエネルギーを「音楽」として再現するイヤホンです。



 
これまでHA-FX1100を褒めちぎってきましたが、じつはそのベースとなったHA-FX850が素晴らしいイヤホンなんです。音源との相性によっては低音域ばかりが誇張された暴れ馬と化しますが、それとて愛しく思えてしまうほど。ダイナミック型のイヤホンが好きな方には、ガツーンとくると思いますよ。その臨場感あふれる迫力番長っぷりは、ハンパじゃないです。僕はHA-FX850が好きで、好きで、好きでたまらないから、その発展型であるHA-FX1100の登場は本当にウェルカムでした。

全体的に解像度が高められ、高音域の伸びやレンジの広さも一段とアップ。「もっと晴れやかな音色にしたい」「音源を選ばないバランスの良い音にしたい」という理由で、HA-FX850のリケーブルに走るユーザーの目線に立った改良が成されています。また空間的な奥行きの深さと、低音域のピッチ(音程)の精度が、HA-FX850よりも格段に進化しているのには驚きました。この2点はリケーブル等ではなかなか得がたい要素なので、僕はHA-FX1100の存在意義は十二分にあると思います。

実際、HA-FX850をBEAT AUDIOのSIGNALにリケーブルしてみましたが、奥行きの深さとピッチの精度はHA-FX1100に及ばない。なによりこのイヤホンが実勢4〜5万円で手に入ってしまうこと自体がビックリ仰天です。いくら比較的シンプルな構造のダイナミック型イヤホンとはいえ、あまりにも価格が安すぎる。出血大サービスのプライスにも、程があるってもんですよ。生産量の多い大手メーカーだからこそ成し得るバリュープライスに、ただひたすらに感謝感激です。

ここまできたら超スペシャルな究極モデルをリリースしてほしい。僕にとって>HA-FX1100は神器も同然で、他のイヤホンにあまり魅力を感じられなくなるほど心酔しています。おかげで他に散財する機会がなく、ちょっと寂しい。もちろんリーズナブルに済ませられることに越したことはありませんが、物欲の対象となる目標があったほうが今後の励みになりますので。HA-FX1100を超えるのは同シリーズしかない…ということで、JVCさん、お願いします。いっそのこと4〜5倍のプライスでも…。

※画像の左がHA-FX850、右がHA-FX1100。ローズウッドとエボニーのようなカラーリング。



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